遺産相続_01

現在相続について考える必要のある、80代の親達が10代のころの戦前は、父権制が多く見られ、

原則的にその家の長男が後継ぎとして、家・土地を含むすべての財産を受け継いできました。

その為このころの世代の親たちは、自分の親から遺言をされた経験が無いので、

生前に家などの財産の行く末を決めない親が多いのではないでしょうか?

その後、戦後に民法が改訂され、「子が引き継ぐ遺産は皆平等」という均分相続へ変化しました。

そうすると遺言の習慣が無い親たちの考えはどうでしょう?

均分相続に則り遺産を分割すれば、原則的に子への遺産は皆平等に分割されますので、

「自分の遺産は子どもたちが平等に受け取ればいいし、納得いかないのであれば子ども同士で話し合ってくれれば良い。」
と思うようになります。

遺言の習慣のない親は、遺言を書くことすら思いもつかないのではないでしょうか。

また家については、自分が亡き後も子供に住んでほしいという思いもあり、

あえて「売るのか?貸すのか?」「どうするのか?」という事は口にしないでおこう、という気持ちもあります。

そもそも、親からすると、遺産を子供たちにそれぞれ見合った金額で分けていくというのは、

単純に「何等分にするか」という事ではなくなりますので、複雑なところでもあります。

遺産相続では、親の力になったり看護等を行った際に付与される「寄与分」や、

親より生前にもらっていた金品等がある場合の「特別受益」などが話題になります。

これらを考慮しながら親が公平に遺産分与を行わなければ、遺族間でのトラブルに繋がってしまうのですが、

その責任を背負うというのは、親としても気が進まないことなのかと思います。

父権制で育ってきた遺産を残す側、均分相続が基本となる遺産を受け取る側

全く異なる世代の親と子ですが、遺産相続でトラブルにならないよう、

財産付与についてどのようにするのか?というのを、両者で話し合っておく必要があります。

親の生前に相続の話は切り出しづらい?

子が親に対して、「死後、誰も住まない親の家はどうしていくか?」などとは直接聞きづらいものです。

親に「自分が死ぬのを待っているのか?」と思われてしまうかもしれませんし、

親がまだ生きているうちに、むやみに死後の話題は振らない方がいいと思っている人が多いのではないでしょうか?

引き継ぐ財産がそもそも無いのであれば死後について話し合う必要はないですが、

引き継ぐものがあるのであれば、なるべく親の財産は正確に子が引き継ぎ、大事に後世に残していきたいものです。

その為には、「親は一番どうされたいのか?」を話し合い、親の要望をきちんと伺ったうえで判断をしていく必要があります。

では、肝心の親の方はどのように考えているのでしょうか?

今までの日本人の家族関係について、親とは結婚後も同居するか近くに住んだり、

兄弟とも、長男を中心に定期的に集まったりと、それなりに深い関係を維持しています。

なので「自分が何も言わなくとも、子供たちで何とかしてくれるだろう」と、

親は自分の死後についてぼんやりと考えがちになってしまいます。

一方、子供の方はどうでしょう?

現代の日本人は、年齢が若い人ほど米国人のような「個人主義」の意識になりつつあるといわれています。

個人主義の意識で育った子は、親の財産について自己主張を行いますので、

兄弟皆が自己の権利を主張してしまっては、トラブルになりかねません。

このようなことを防ぐためには、親に判断力があるうちにしっかりと話し合いを行い、

家・土地などの財産分与について取り決めを行うことが重要といえます。

それには、両者で話し合った事項を遺言書として残しておくのが得策といえます。

個人主義である米国人の多くは、親が独自の判断で遺言書を残すようですが、

「親子で話し合い、共同で遺書を作成する」というのが、じつに日本人らしいと思います。

親が生きているうちに、死後のことを話し合うというのは不謹慎と思われる方もいるかもしれませんが、

遺産をどうするのか?という事は、親が元気なうちにしか話し合えません。

これは両者それぞれに重要な役目といえますので、親の死後に遺産相続が順調に進むよう、

話し合った結果を遺言書に記しておくと良いでしょう。

親が終活をはじめたら、話を切り出す準備を


親が終活を考え始める。

そんなときが、「親の死後、家をどうするのか?」を切り出すチャンスです。

最近はエンディングノートに沿って、葬儀や墓・介護や告知・財産等をどうしていくか?と、

それぞれの項目で自身の考えや希望を整理できるようになっています。

また、そんな知識を提供したり、助言を行う「終活セミナー」等も盛んに行われております。

ここで重要なのが「介護や告知」となります。

エンディングノートに、介護や告知・延命などをどのように行っていくかを記入する項目があり、最終的に現在の家や、看取りをどうするのか?という項目になります。

死の直前まで自宅にいたいのか?老人ホーム・介護施設に入りたいか?延命治療は望むのか?など、自身の最後をどのように迎えるのか、という点になります。

その流れで、「親の家はどうするのか?」という考えが明らかとなります。

これらの事項については、親だけではなく、親の介護を行うであろう子にとっても重要な事項となります。

「家はどうしたいのか?」「看取りはどうされたいのか?」と親が希望していることを伺い、理解することで子はどのように支えればいいのか、また、可能か不可能かという事も見えてくるでしょう。

こうした親子の話し合いで、親の希望している「最後のとき」を両者で落ち着いて迎えることができるように思います。

大切なのは、どうしたら有効に活用できるかどうか


「親の家をどうするか?」という話を切り出すことが出来たら、いよいよ話し合いとなります。

最適な有効活用の方法を話し合うわけですが、ここで重要なのは、「どうしたら大事な家を一番活かせるか」を“家族合意の上で”決める事です。

そのためには、何点か留意事項がありますので、いかにご紹介いたします。

1:親に考えや意見をまとめておいてもらう事

親からすると、先祖代々受け継いできた家となりますので、自分の代で絶やすことなく子供たちにも受け継いでほしいと思っているかもしれません。

これは必ずしも合理的な考えとは言えませんので、考えをまとめて整理しておいてもらうことがいいでしょう。

逆に、「子供たちが済まないというのであればすぐに処分してもかまわない」と、あっさりとした考えでいるかもしれません。

2:「親の家には住むつもりはない」という事をはっきり伝える事

言い出しづらいからと言って、この部分をあやふやにしてしまうと、話は進みません。

変な期待をさせてしまうかもしれませんので、「住むつもりはない」という事をきちんと伝え、話し合いを進めましょう。

3:親の家の活かし方について、有効なのは何かを理解しておく事

いざ「住まないならどのように家を活用するのか?」という話題になった際に、親に説得力のある説明ができません。

あらかじめ、親の家の状態を整理し、最も有効な活用方法は何かをつかんでおくことが大切です。

4:活用方法について、兄弟間で話をまとめておく事

兄弟間で話がまとまっていなければ、親は混乱してしまいますし、話も進みません。

事前にほかの兄弟と有効活用について話をまとめておき、おおむね合意を得ておくことも重要です。

5:それでも親が意見を変えないのであれば、それに従う事

最も有効な活用方法を提案したとしても、「誰も住まなくてもいいから、先祖代々の家をほかの人の手には渡ってほしくない」ということで、絶対に意見は曲げないという親もいるでしょう。

そうなってしまっては、親にとっても信頼の深い第三者から客観的で正確な意見をもらい、より一層親が納得するよう説得を行わなければなりません。

両者が納得できるまで粘り強く話し合い、お互いにいい結論を出せると良いですが、このような話し合いは、数年以上かかってしまうという事も多いようです。

しかしやはり親としては、いくらか時間が経てば

「自分の考えは子供にとって大きな負担となってしまうんだ」という事が分かってくると思いますので、時間をかけるという事で良い方向に向かうことになるかもしれませんね。

どのように「分けるか」も話し合いが必要


親の家をどのように有効活用するのかが決まったら、次に子供たちで「どのように分けるか?」という点になります。

この部分を話し合っておかなくては、兄弟間で後々トラブルになってしまうかもしれません。

取り決める際にまず重要なのは、子が何人かいる場合「親へ話をする代表者を決める」事です。

それぞれ仕事をしていれば、話し合いの日程を合わせるのも一苦労ですし、なんとか集まれたとしても、一回の話し合いだけで結論が出ない場合もあります。

参加できない子も出てくるでしょうが、その場合は参加した子たちの話し合いの結果を了承するしかなくなってしまいます。

そこで、あらかじめ子の中で話をまとめておき、代表者が親との話し合いに挑むのが得策かと思われます。

代表者の決め方についてはそれぞれ基準が違ってきますが、

一般的には年長者、また、一番時間がとれる人、遺産相続や不動産に詳しい人などで決めると、

後々不満等が出ず皆が納得する結果が出せるのではないでしょうか。

代表者が決まったら、次に「どうするか、どう分けるか」の話し合いとなりますが、はじめに、親との話し合いの前に兄弟間である程度話をまとめ、合意しておくことです。

代表者は、まずほかの兄弟が親の家の活用についてどう思っているのか、意見を聞き話をまとめておきます。

その話をもとに親との話し合いに挑みましょう。

兄弟間で話し合いがまとまったら、いよいよ親との話し合いとなりますが、その際、話し合いの内容は書面にまとめ、覚書を作成しておく事が大切です。

参加しない兄弟がいる場合は特に、作成した覚書を配布をしておくことで、話し合いの意見や結論・課題などが伝わりやすくなります。

話し合いが一回で終わらず、さらに検討しなくてはいけない事項や課題が発生した場合、まずは子の代表者が他の兄弟に報告し意見を聞いたうえで、一つの意見にまとめます。

そしてそれをもとに、再度結論が出るまで親との話し合いに挑みましょう。

一見、こうしたやり取りは手間がかかると思われがちですが、

現代ではテレビ電話や携帯電話、インターネット上でもすぐに連絡が取れますので、たとえ離れた場所にいても細かく話し合えるのではないでしょうか?

また、こうして作成された覚書は、家に対する親子の思いが詰まった資料となり、後々、大切な思い出にもなっていくでしょう。

親が認知症になった場合でも安心を

平成25年の厚生労働省研究班の調査によると、85歳以上の約25%、夫婦の両親4人のうち1人が認知症になる可能性が高いといわれています。

そうなってしまっては、親子での話し合いは非常に難しくなります。

では、実際親が認知症になってしまった場合の話し合いはどうなるのでしょうか?

「成年後見制度」というものがあります。

これは、今回のように親が認知症等になり、意思や判断が正確にできなくなった場合に、援助してくれる人を付ける制度です。

成年後見制度を利用するようになるきっかけとしては、預金・貯金の管理や、介護保険契約の件が多いですが、次に多いのが家の処分などの「不動産関係」と言われています。

「不動産の処分」として裁判所に認められるには、被後見人である親の看護・介護費・生活費に充てるという理由が必要です。

後見人として指名されるのは、一般的には被後見人から見た「子」が最も多く、次に「兄弟」「市区町村長」等があげられます。

しかし、最近は司法書士・弁護士などの第三者を後見人として指定する傾向にあります。

主な理由としては、子が減った事や子が遠くに住んでいるという事が多いからです。

遠くに死んでいる場合は、「親が自由に生活する」為の手助けを行うのは、難しいですよね。

また、ほかの理由としては、後見人となった子が「親の死後に受け取る財産を減らしたくない」という理由から、

生活費を親のために使わない場合があったり、後見人になった子に対して、ほかの子が不平・不満を主張しトラブルになる事があるからとのことです。

では、そんな成年後見制度を利用するには、どう手続きすればいいのでしょうか?

成年後見制度は、大きく分けると「任意後見制度(認知症になる前に利用する)」「法廷後見制度(認知症になった後に利用する)」に分かれます。

今回は親がすでに認知症になっている場合となるので、「法廷後見制度」を利用することとなります。

さらに法廷後見制度は親の認知症の状態によって以下の3つに分かれます。

「後見」→自身の判断でほとんど法律的な行動がとれない。
「保佐」→簡単なことであれば判断可能だが、重要事項についての判断ができない。
「補助」→大体のことは判断可能だが、難しい内容の事項については判断ができない。

上から重度となり、この制度が必要という事であれば、親の地域に該当する家庭裁判所に申告を行い、

成年後継人として指名した者の適正審査・親本人の意見を聞くための陳述聴取等の手続きを行い、法廷後見へと進みます。

完了するまでの期間としては4か月以内となり、費用は申告料が800円、登記手数料は2600円となってます。

「家族信託」と「成年後見制度」の併用を


平成19年に信託法が改正され、「家族信託」というものが実現しました。

これは、親が自身で判断出来る元気なうちに、老後に備え、家などの財産を信頼している子や兄弟などに託す事が出来るという方法です。

通常、信託業は内閣総理大臣の免許や登録を受けた者しか営むことはできませんが、
特定の1人から1回だけ信託を受ける場合、信託業の免許や登録が無くとも、誰でも受託者になれます

一番信頼できる家族に託すことが出来るので、万が一認知症になった場合でも安心という事です。

では、成年後見制度との違いはどこにあるのでしょうか?

そもそも成年後見人は、親本人が認知症になった後でなければ財産の管理・手続きが出来ません。

また、管理している親の家等の財産を売買する場合、裁判所の許可が必要になりますので、すぐの対応が出来ない場合があります。

成年後見人は、あくまでも「財産を守る」役割となりますので、親が存命中は、

家をアパート等の賃貸に建て替えて不動産経営を行う場合などの資産の運用や活用はできません。

一方、家族信託については、親が判断能力のある元気なうちから、信頼できる家族等に財産管理を任せることができます。

また、親が元気なうちから家等は自身のタイミングで売買が可能で、収益は親のものとはなりますが、積極的に資産運用が出来ます。

そんな家族信託ですが、デメリットもあります。

家族信託は資産の運用や管理が主となっておりますので、いざ親が認知症になった場合、その生活に関係する契約・手続きは完全に対応できません

親が認知症になった時の事を想定し、親が元気のうちにと細かく契約内容等を決めたとしても、現実は思った通りに事が運ばず、想定外の事項が起こってしまう場合もあります。

その点、成年後見制度につきましては、後継人は法廷の代理人でもありますので、親の資産を管理しながら、生活・医療・介護費用などにかかわる契約や手続きを行う身上監護が主となります。

双方にメリット・デメリットは発生するものです。

親の家を処分することなく有効活用でき、さらに親が認知症になった際にも対処するには、双方を併用するのがいいでしょう。

まず、親に判断能力があるうちに皆で話し合い、資産の管理・運用の対応がすぐできる「家族信託」を契約します。

その後、万が一親が認知症になってしまった場合は、身上看護の為に成年後見制度を併せて使用しましょう。

この併用が可能なのは、親が元気なうちとなりますので忘れずに手続きを行っておきましょう。

こういった、「家をどうしていくか」という話し合いは、親が終活を考え始めるのを機に、様々な話をされることでしょう。

「エンディングノート」の中をのぞいてみれば、「自分の事」「自分の経歴」「家族・友人」等の項目があります。

これらの項目を見てみると、自分の知らなかった親の子供のころの出来事や、人生の歴史をうかがい知れるかと思います。

それをきっかけとし、「この頃はどんな家に住んでいた?」「家賃は平均いくらだった?」と質問してみると、親は懐かしみ、嬉しそうに当時の状況を語ってくれることでしょう。

当時の話で盛り上がれば、その分親子の距離も非常に近くなります。

すると親子の考えも相手を思いやる気持ちが増え、

親は「子供が良いという方法で結論を出そう」という気持ちになり、

子は「親の家を思う気持ちに応えたい」と自然とお互いに歩み寄れるようになります。

しかし、もし親が結論を出さずに亡くなってしまっては、子供たちだけで話し合い結論を出さなくてはなりませんが、この場合は揉めてトラブルになってしまうことが多いです。

揉めないためにも、親が元気で話し合いができるうちに行い、

今後訪れる親の介護や、誰も住まなくなる家等の資産ついて、お互いに思いやりながら有効活用方法を話し合えば、良い方向に進むのではないでしょうか。

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