現在のマイホームを売却して新居へ住み替えたいと思ったら、気になるのが住宅ローンですよね。

気軽にダブルローンを考えるのは危険です!

引越し後の生活も考えて、できるだけ無理のない返済ができる方法を考えましょう。ローン残債があるなら知っておきたい、スムーズな住み替えとは。

ローンが残っていても住み替えできる?

現在のマイホームにローンが残っていても、新居のローンが組めれば住み替えは可能です。しかし方法は限られ、またリスクもあります。

抵当権を外さないとマイホームは売れない

まず知っておきたいのが、住宅ローンの基礎知識。

金融機関からお金を借りるには「抵当権の設定」が必要となります。

万が一借りたお金が返済できなくなったら、担保となっている土地や家が、代わりに取られることになります。

現在の住居を売る場合には、ここが一番の問題。

「抵当権を解除」するには、残っている住宅ローン残債を完済する必要があるのです。

ローン残債があっても引っ越す方法

では、ローン残債が完済できていないと、新しい家を購入できないかというと、実はそうではありません。

ローン残債を抱えた人は「ダブルローン」または「住み替えローン」を利用することで、住み替えが可能となります。

できたら避けたい「ダブルローン」

その後の生活に支障をあるような無理な資金計画は避けなければなりません。

特にダブルローンはリスクが高いといわれていますので、注意が必要です。

ダブルローンとは

ダブルローンはその名の通り、住宅ローンを2つ組むことです

現在のマイホームのローン残債を抱えたまま、新居の住宅ローンを組むことになります。

抵当権を消すことができない場合でも新居が買える方法の1つです。

ダブルローンは審査条件が厳しい

ダブルローンの審査の基準は、一般的な住宅ローンより条件が厳しいといわれています。

2つのローンを返せるだけの年収要件を満たす必要があります

年収に対する住宅ローン返済額が何%になるかがポイント。この「返済負担率」が、金融機関の定める上限を超えていないことが大前提となります。

一般的には、25%前後で定めている金融機関が多いので、1つの目安にしましょう。また他にも年齢や勤続年数、勤務先、過去の返済履歴などがローン審査の対象となります。

ダブルローンが家計を圧迫することも…

金融機関から融資が受けられても、ローンを支払いが苦しくなることもあります。

2つ住居を所有するということは、住宅ローン以外の費用についても、2つ発生することを忘れずに。

家の固定資産税や修繕費、マンションであれば管理費などが発生します

家が売れない限りいつまでも続くダブルローンに、経済的な負担はもちろん、精神的に落ち着かない人が多いのも事実です。

また「住宅ローン減税」は原則、主に住んでいる1つの住居にしか適用されないことも知っておきましょう。

ダブルローンにならないためには

ダブルローンは貯蓄が多いなど、資金計画に余裕がある場合は問題ないといわれています。

しかし不安が残る場合は、現在のマイホームの売却と新居の購入を同時進行で行う「住み替えローン」でローンを組む方がおすすめです。

「住み替えローン」がおすすめ!

ローンを2つ抱える必要がない「住み替えローン」を活用することで、スムーズに引越しが行えます。

住み替えローンとは

現在住んでいるマイホームを売却し、新居を購入する際に利用する住宅ローンです。

住居の売り買いを同時進行で行うことが、ダブルローンとの大きな違いです。

金融機関によっては「買い替えローン」という名前のこともありますが、内容は概ね同じです。

ローン残債があっても大丈夫な訳

本来ローン残債を全額返済して抵当権を外さなければ、その住居の売却はできません。

しかし「住み替えローン」なら、新居の融資を受ける際に「担保価値以上の金額」を借りられるため、ローン残債の一括返済が可能になり、売却が可能になる仕組みです。

住み替えローンを借りるための条件

住み替えローンは担保にする新居の価値より、多くの融資を受ける制度。そのため一般的な住宅ローンより条件が厳しいです。

一般的な住宅ローンの返済負担率は年収40%以内が目安となりますが、住み替えローンは30%以内といわれています。

他にも年齢、勤務年数や勤務先、雇用形態の他、健康状態やその他のローンや返済状況なども審査の対象となります。

最適な買い替え方法はどれ?

基本的には「ダブルローン」より「住み替えローン」がリスクも少なくおすすめだとお伝えしましたが、自分の状況に合ったローンを見極めることが大切です。

資金計画を立てよう

ぜひ活用したい「住み替えローン」ですが、そもそもローン残債がなければ利用する必要はないのです。

ローン返済の試算をするためにも、まずは現在の住居がいくらで売却できるのか、「査定」を行うことがスタートとなります。査定額を元に、資金計画を立てましょう。

「ダブルローンなし・仮住まいなし」が理想

2つのローン支払いと維持費がかかる「ダブルローン」を避けたいものです。

さらに「仮住まい」も避けることで、無駄な出費を抑えられます。

仮住まいは、住居の引渡しと新居の入居日のタイミングによって必要になりますが、2倍の引越し代が発生する他、学校の問題や各種手続などが、大きな負担となります。

「売り先行型」

現在住んでいるマイホームを先に売ってから、新居を購入するパターンです。

メリット①資金計画が立てやすい

短期間で家を売りたい場合などは、査定通りの額で家が売れるとは限りません。

マイホーム先に売ると売却額が確定するので、新居の予算を含めた今後の資金計画や将来設計が立てやすくなり安心です。

メリット②ダブルローンが回避できる!

ローン残債があっても、売却額で完済できれば抵当権が外れます。これにより新居も通常の住宅ローンが組めますので、ローン手続などが複雑化することを避けられます

デメリット①仮住まいが必要になる

新居へ引っ越すより先に今の住居を引き渡す場合、仮住まいを用意する必要が出てきます

家財が多ければ、仮住まいが手狭でトランクルームを借りる必要性も…。

2度の引越しは、費用と労力がかかります。

「売り先行」に適しているのはこんな人:

・先に売却額を確定してから新居の予算を決めたい人
・売れるか不安がある人
・まだ買いたい物件が決まっていない人

「買い先行」

先に新居の購入を決めてから、現在のマイホームを売却するパターンです。

メリット①ゆっくり探せて、買い逃しも防げる

今住んでいるマンションの引渡しが決まっていない状態なので、じっくり新居を探すことができます。

また環境や条件のよい理想的な住居は、自分以外の人にとっても魅力的だと思って。早く申し込むことで、買い逃しを防ぐこともできます。

デメリット①資金に余裕がないと厳しいかも?

現在のマイホームが確実に売却できる保証がない状態で、新居を購入します。

一般的に買い先行は資金に余裕がないと不安が残ります。またダブルローンになりますので、審査の基準が厳しいです。

デメリット②売れないとダブルローンが続く…

新居を先に購入しますので、前住居の売却まではダブルローンの状態になります。

短期間なら何とかなると試算していても、その通りにならないことも…。売れない場合を想定した資金計画が必要です。

適しているのはこんな人:

・期限を決めずゆっくり新居を探したい人
・気に入った物件の買い逃しを防ぎたい人
・ダブルローンが支払えるだけの余裕のある人

「同時進行型」

同時進行型なら、住み替えローンを利用して売り先行と買い先行のデメリットを回避し、スムーズな住み替えが実現します。

メリット①「住み替えローン」が組める!

売り先行と買い先行で迷った結果、最終的に同時進行と選択する人が多いです。

新居探しを先にはじめることで、買い先行のメリットも享受できますね。

タイミングが合えば、引越しも1度で済みます。

特段の理由がなければ、この売りと買いの同時進行が、住み替えの一番スムーズな形としておすすめです。

メリット②住み替え特約が付けられる利点

新居の購入申込の際に「住み換え特約」を付加できる場合があります。これは「もし現在の住宅が売れなければ、違約金なしで解約できる」という条件のこと。売り主によりますので、不動産業者から買う場合には、付けられるか確認しましょう。

デメリット①タイミングが難しい面も

売りと買いを同時進行する住み替えローンでは、売却と購入の決済日を揃える必要があります。買い主とこのタイミングを合わせることが難しく、売り逃がすことも…。

また期限までに売れなければ、不動産会社に買い取ってもらう「買い取り保証制度」を利用することが条件となっている場合もあります。便利である一方、査定額より安価に設定されることがあります。

適しているのはこんな人:

・ダブルローンを回避したい人
・仮住まいをしたくない人
・住み替え特約を利用したい人

まずは相談してみよう

住み替えローンはタイミングが大事であったり、通常よりも事務手続きが多くて複雑です。経験やノウハウを持った業者に依頼することが、スムーズに行うために大切です。

不動産会社に査定を頼む

現在の住まいがいくらで売れるのか、まずは査定を依頼しましょう。インターネット査定などを活用してみてもいいですね。

実際に売却を依頼するときには、実績の高い不動産屋を選ぶことが大切です。売却がスムーズにいくかどうかは、住み替えの大変重要なポイントです。

金融機関の相談会を利用する

住み替えローンは複雑ですので、金融機関の専門の担当者に相談することもおすすめです。

資金計画や将来的な貯蓄計画に不安があるときも、合わせてアドバイスをもらいましょう。

平日の夜や休日に無料で相談できる銀行も多く、質問事項が決まっていればインターネットでの相談も可能です。

まとめ

ダブルローンにならないように住まいの引越しをするなら、「住み替えローン」がおすすめ

売りと買いを同時進行することをぜひ検討してみては。

「住み替え特約」や「買い取り保証」なども利用して、安心してスムーズに住み替えを行いましょう。